チェリオコーポレーション

ローカルビジネスから日本中へ広がるダイバーシティの輪


「ライフガード」でおなじみの国内飲料メーカー、チェリオ。
東京レインボープライドのリアルイベントでは2014年から協賛し毎年レインボー仕様のライフガードの無料配布を行っている。
今回はそんな同社のLGBTQに対する取り組みの歴史と、新しい取り組みである「のんでCHANGE!プロジェクト」についてチェリオコーポレーション マーケティング課の坂巻さんと中澤さんにお話を聞いた。

日本中の営業所から
各地のLGBTQイベントへ参加

左:東京レインボープライド2019  右:九州レインボープライド2019

チェリオコーポレーションが東京レインボープライド(以下、TRP)に協賛したきっかけは、現TRP共同代表である杉山文野氏と代表取締役社長の菅大介氏との友人関係にもあったというが、当時のTRPのスポンサーは大半が外資企業。
そこで「日本のプライドなのだから日本企業が引っ張っていかないと」と率先して協賛に入り、2015年からはトップスポンサーとして名を連ねている。

坂巻:
これまでは東京の営業所の社員のみで毎年参加していたのですが、2017年に全社へ参加の呼びかけをしたところ、 最初は5人の社員が集まったんです。

弊社は中部、関西に社員が多いので、最初は東京に行きたいからという理由の人もいたのですが、終了後は「楽しかった!来年は後輩を連れていきます」や「営業所みんなで参加します!」と皆さん楽しまれていたようで、2018年に25人、2019年には80人と年々参加人数が増えていきました。

東京は遠くて行けないが、他の地方のプライドに参加します、と社内でもたびたび話題にのぼり、東京だけではなく各地のプライドにも参加をしています。

社内研修などの取り組みや、同性パートナーシップ制度の導入などの後押しもあり、毎年各地の営業所から、様々な地方のプライドイベントへ社員が積極的に参加をしているという。
2020年はオンラインにはなったものの札幌、青森、埼玉、東京、奈良、和歌山、福岡などのプライドイベントに参加した。

身近なところからLGBTQを知る
社員の意識改革

チェリオは創業50年以上の老舗飲料メーカーであり、工場で働く製造部や自動販売機の管理を行うルート営業部など、男性や高齢層も多い企業だ。
社歴の長い男性が多い中でダイバーシティへの取り組みや理解はどのように深まっていったのだろうか?

坂巻:
私は入社のきっかけのひとつが、会社でLGBTQの取り組みをしているということでした。
東京レインボープライドの協賛の他にも、2015年に竣工した弊社の滋賀工場も女性や高齢の方でも働きやすい工場として設計しており、ダイバーシティに対する取り組みを継続的に行っています。
しかしながら、弊社のルート営業部の方はほとんど男性で年齢層も高めです。
社員に対してどうやって性の多様性が伝わるのかを考え「LGBTQを知ってみよう」というコラム記事を社内報として月に1回発信をすることからはじめました。

中澤:
内容はエンタメのことだったり、世界で起こったニュース、動物の性の多様性……たとえば朝はメスだけど夜になるとオスになる生物がいる……といったトピックを紹介してみたり、またLGBTQ
のYouTuberとか、紅白歌合戦に出場しているLGBTQの方についてなど皆が関心を持つようなトピックを紹介し、LGBTQの認知度や理解をもっと広めていければと思い毎月発刊しています。

坂巻:
そういった小さな取り組みから、社内研修や社内制度の整備、毎年のプライドイベントへの参加によって、認知度や意識は格段に高まっていっていると感じています。
アンケートを毎年とっているのですが実際に40代・50代以上の社員からの好意的なコメントも増えてきています。

また、チェリオの取り組みがカナダのトロント大学のジェンダー&ザ・エコノミーのケーススタディに紹介され、ビジネススクールでの教材として活用されるようになりました。

海外から見ても「日本のおじさん」は考えを変えることが難しいと見られているようなのですが、今回弊社のローカルビジネスとしての取り組みを取り上げてもらえてとてもうれしく思っています。

自動販売機を置くことでできる支援
のんでCHANGE!参加型自動販売機

チェリオコーポレーションが提案する誰もが気軽に参加できるLGBTQに対する取り組みが「のんでCHANGE!参加型自動販売機」。
オリジナルの自動販売機を設置してもらい、その売り上げの一部をLGBTQに関する活動のサポートとして送られる仕組みだ。


(左)『KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭』で期間限定で設置された のんでCHANGE! 自動販売機
(右)三星グループ 代表取締役社長 岩田様と のんでCHANGE! 自動販売機

中澤:
2018年にライフガードのレインボーボトルを期間限定で自動販売機にて販売しました。その時にSNSを中心に「地元にレインボーのライフガードがあって嬉しい」
「イベントには行けないけど自動販売機で参加したような気分になれた」という我々の想像をはるかに越えた嬉しい反響がありまして、改めて飲料でもっとできることはないかと考えて発足したプロジェクトです。

坂巻:
のんでCHANGE!自動販売機の売り上げの一部をLGBTQの活動している方やイベントへの応援にあてており、現在は全国に13台設置しています。
チェリオグループの自動販売機エリアの一部である東京、千葉、愛知、岐阜、大阪、和歌山、滋賀と全国各地にあります。

中澤:
我々の取り組みに共感していただいたアライ企業様や学校法人様にダイバーシティの一貫として設置していただいています。
のんでCHANGE!を設置させて頂いている岐阜県の三星グループ様は近隣の地元企業にも多様性を推進してくださっています。
岐阜県はインバウンド需要を大事にしており、多様性を広めることが必須であると考えられているそうですね。

坂巻:
設置台数はまだ多くはありませんが、1000台を目標にしています。
ローカルエリアに自動販売機とともに多様性の価値観が広がるよう、全国各地に置けたらいいなと思っています。

また、原宿のキャットストリートには「のんでCHANGE!」自動販売機ではありませんが、弊社の自動販売機が設置してあり、そちらでライフガードのレインボーボトルを購入頂くことができます。

置くだけで、飲むだけでできる取り組みだが、すでに地方のダイバーシティの礎ともなりつつあるこの「のんでCHANGE!」参加型自動販売機。
この取り組みが評価され、work with Pride2020ではベストプラクティス賞を受賞している。

また、2021年の新商品として「レインボーウォーター」を発売。こちらはチェリオの自動販売機や公式オンラインショップ、一部の量販店などで購入が可能。
こちらの商品は一本購入することで売上の一部が全国のレインボーイベントの応援にあてられる仕組みとなっている。


坂巻:
レインボーウォーターはデザイン・コンセプトにこだわっていて、ひまわりをモチーフにしています。ひまわりは自由の象徴であって、花言葉は 「あなたはすばらしい」というもの。
LGBTQの象徴であるレインボーカラーにすることで、一人ひとりの個性や多様性のすばらしさをパッケージで表現しました。
りんご、マンゴー、バナナ、キウイ、ベリー、ぶどうのフレーバーで甘さすっきりで飲みやすいドリンクです。

先日入社式があったのですが、こういったレインボープロダクトを広めたいという声や、チェリオの目指す「一人ひとりの個性を最大限に発揮できる社会の実現」に共感して入社したという声を新入社員から聞くことができました。
近年ではチェリオの多様性への価値観に共感して、入社してくれる新卒の皆様も増えてきて
おります。
これからも取り組みを続けていければと思います。

 
チェリオグループのこれまでの取り組みは
2021年の東京レインボープライド、オンラインブースでも知ることができる。
この機会にぜひチェックをしてみては。

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