ライフネット生命保険株式会社

2015年、日本で初めて死亡保険金の受取人に同性パートナーを指定することを公表し、大きなインパクトを与えたライフネット生命。
東京レインボープライドにも2016年から毎年協賛し、レインボーフォトプロジェクトというユニークな取り組みを続けている。
本年は昨年に続きオンラインでの東京レインボープライドの参加となる同社お客さまサービス部の山田さんと益井さん、法務部の浅野さんにオンラインでインタビューを行った。

―本日はよろしくお願いいたします。

山田:
はじめまして。ライフネット生命お客さまサービス部に所属している山田です。

益井:
同じくお客さまサービス部の益井です。

浅野:
法務部に所属している浅野です。社内ではXジェンダー当事者であることをオープンにして働いています。

山田:
3名は部門横断でLGBTQ関連の取り組みを行っているダイバーシティチームに所属しているメンバーです。今日は当社のLGBTQ関連の取り組みについてお話したいと思います。よろしくお願いいたします。

ライフネット生命のLGBTQに対する取り組み

―はじめに、ライフネット生命さんのLGBTQに対する取り組みを教えてください。

山田:
ライフネット生命は、今年で開業13周年を迎えるインターネットを主な販売チャネルとするオンラインの生命保険会社です。私たちは、開業以来掲げている「ライフネットの生命保険マニフェスト」を根幹に据え、事業を行っています。マニフェストの「私たちの行動指針」には、「私たちは、多様性を尊重し、協力しあうことで、変化に対応しつづける。」という文言があり、多様性とチームワークは当社を象徴する企業文化です。

LGBTQへの取り組みとしては、2015年に同性パートナーを死亡保険金の受取人に指定可能にしたことがはじまりです。この施策は、当時企画部に所属していた現社長の森を含む有志のメンバーが声をあげて検討を始めたもので、何度も検討を重ね、2015年にようやく実現に至りました。最終的には森が自分の進退を賭けて当時の社長に直談判したというエピソードもあり、会社としても強い思い入れのある取り組みです。

以降はダイバーシティチームとして、全国各地のプライドイベントへの出展、宝塚大学の日高庸晴教授への「LGBTQ当事者の意識調査」の委託、「work with Pride」への協賛、オウンドメディア「ライフネットジャーナルオンライン」での情報発信など、幅広く活動を続けています。

東京レインボープライドでの取り組み~LGBTQ関連書籍を図書館に寄贈し理解を深める「レインボーフォトプロジェクト」~

―東京レインボープライドでは「レインボーフォトプロジェクト」を行ってきたということですが、どのような取り組みか教えていただけますか。

益井:
当社は2016年から東京レインボープライドに毎年協賛し、「レインボーフォトプロジェクト」という当社独自の取り組みを行っています。レインボーフォトプロジェクトとは、LGBTQ関連イベントで当社が出展するフォトブースで写真を撮っていただくと、参加者1人あたり100円を当社が積み立て、集まった資金を元にセクシュアルマイノリティに関する児童書『もっと知りたい!話したい!セクシュアルマイノリティ ありのままのきみがいい』(日高庸晴著、汐文社)を購入して全国各地の図書館に寄贈するものです。児童書を1人でも多くの方に読んでいただくことによって、理解が深まるだけではなく、教育の支援になることも期待しています。今までに計65セットを全国各地の図書館に寄贈しており、work with Prideからはこの取り組みに対してベストプラクティス賞をいただきました。今後も継続していきたいと考えています。

2021年のオンラインブースは「おうちでレインボーフォトプロジェクト」

―今年はオンラインでの開催となりますが、どのような企画を行うのでしょうか。

益井:
今年は昨年に引き続きオンラインでの開催となりますが、「おうちでレインボーフォトプロジェクト」と題し、Twitterから3つの方法でレインボーフォトプロジェクトに参加いただけるようにしています。参加方法は以前と異なりますが、参加いただいた方の人数×100円を当社が積み立て、児童書を届ける点については変わりませんので、ぜひ積極的にご参加いただければと思います。

参加方法:
①ご自身のTwitterアカウントから「#おうちでレインボーフォトプロジェクト」のハッシュタグをつけて、好きな写真を投稿(例:レインボーをモチーフとした写真、「声をあげる。世界を変える。」を表現した写真、おうちでTRPを楽しんでいる写真、過去のTRPでの思い出の写真etc.)
②当社の公式Twitterにアクセスいただき「おうちでレインボーフォトプロジェクト」の投稿に「いいね!」する
③当社の公式Twitterにアクセスいただき「おうちでレインボーフォトプロジェクト」の投稿をRT

また、①の方法で参加いただいた方から抽選で5名様にTRP公式Tシャツをプレゼントするキャンペーンも行いますので、皆さん奮ってご参加ください!
※キャンペーンの応募については条件があります。詳細は下記リンクからご確認ください。

社内で働く当事者・アライについて

―社内でカミングアウトされている当事者やアライの方、会社の雰囲気についても教えてください。

浅野:
私はXジェンダーの当事者で、法務部で働いています。業務の中に社外に出す文書やクリエイティブをチェックするというものがあるのですが、法的観点でのコメントの他に、ダイバーシティの観点から修正依頼のコメントを入れることがあります。
これは、「ダイバーシティの観点なんて関係ないと思わずに真剣に考えてくれる」という周りの社員への信頼がないとできないことだと思っています。
いろんな人がいて、いろんな考え方がある、という前提で仕事をしている社員が多い印象がありますし、居心地の良さを感じています。

―浅野さんはなぜライフネット生命に就職されたんですか。

浅野:
ライフネット生命を知ったのは、TRPに出展をしていたことがきっかけでした。
私は、就職活動は「男女どちらかにならないとできない」ものだと感じていました。例えば、女性であれば、女性用スーツを着て、化粧をして、履歴書の性別欄に「女」と書かなければなりません。しかし、心の性別が男女どちらか片方ではない私にとっては、それは辛いことでした。

ライフネット生命の選考では、男女別の就活ルールはありませんでした。選考も私服で受けられましたし、選考の段階から自分のセクシュアリティについて、人事担当者とコミュニケーションをとることができました。入社が決まってからは、どのように働きたいか、何をサポートしてほしいか、カミングアウトの範囲はどうするか等について相談し、セクシュアリティに関わる不安を解消した上で仕事をスタートすることができました。
入社して2年経ちましたが、セクシュアリティについて悩むことなく、自分らしく働けています。

山田:
私は昨年まで採用業務を担当していたのですが、同性パートナーを死亡保険金の受取人に指定できることに共感して応募してくださる方も多数います。また、代々木公園で開催されていた際の東京レインボープライドには、毎年ダイバーシティチームだけではなく役職員30名程度が参加していました。多くの社員が参加することで、様々なジェンダーやセクシュアリティの方がいるということを当たり前のこととして受け入れる風土が醸成されていると思います。

今後の取り組みについて

―今後の取り組みや挑戦したいことなどがあれば教えていただけますでしょうか。

益井:
東京レインボープライドなどでブースを出展していると「どうしてここに出展しているの?」と聞かれることがあります。2015年から同性パートナーを死亡保険金の受取人に指定できるようになりましたが、私たちの取り組みについてまだまだ知らない方もたくさんいらっしゃると感じています。
日高教授との調査でも、当事者の中にはまだまだ生きづらさを感じるところが多いという結果も出ており、私たちも課題意識を持って向き合っていきたいと思っています。

浅野:
当社には聴覚障がいを持つ社員がいます。私はその社員とコミュニケーションをとる中で「ダイバーシティはセクシュアリティだけではない」ということに改めて気づかされました。セクシュアリティだけではない、様々な視点でダイバーシティと向き合っていきたいと考えています。

ダイバーシティは特定のマイノリティの人たちのものではなく、すべての人のもの。
社員一同がそんな思いとともに新しい風土をつくり、時代を少し先取りしているライフネット生命。
そんな同社が行う2021年のレインボーフォトプロジェクトに、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。

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